運動遺伝子のメリット・デメリット(子供)

自分の運動遺伝子を知ることができる時代になりました。

それも安価に短期間で結果を知ることができます。

主に速筋量が多い・少ない点で、自分は「瞬発系か持久系か」わかるわけですが、血管収縮能力も知ることにより、遺伝子的に向いているスポーツまで分かるようになっています。

ただし、これを知ることにより、野球をやっていた少年が、明日からサッカーを始めたり、器械体操を始めるきっかけを作るものではありません。

フィットネスに遺伝子検査を取り入れているLIFESTでも、ご父兄の皆様から様々なご相談を受ける機会がございます。特に野球やサッカーチーム等クラブ全体で、検査できないかどうか...すると向いていることがわかれば親子で喜べますが、向いているスポーツが野球じゃなくサッカーだった...という結果で、「がっかり」なんてこともあるかもしれません。

ちょっと怖いですね。

子供を傷つけたくないという理由で検査を希望しない方も出てくるでしょう。

ただし、検査の視点を違うところに向けていくと遺伝子検査のメリットを大きく感じるようになります。


できたら向いているスポーツをやらせたいご父兄の方もいらっしゃることでしょうし、現実に遺伝子検査の結果から、進むべき競技を選抜されている国もあるようですが、あるスポーツを続けている少年少女たちが、向いているかどうかを考えて、そもそも種目を選んでいない事を考えると、遺伝子検査結果からスポーツを変える事は親でも難しいかもしれません(好きなことをやらせたいという思いがあるという前提で)

【お子様の場合】

本当の所は、”向いている・向いていない”を知るのではなくて、もし瞬発系能力が弱い・持久系能力に弱いことがわかったら、その部分を補う努力が、適正な人より必要だということがわかる点にあると思います。

上記の表にあるように、遺伝子検査の結果「ローパワー持久系」だったことがわかったとします。ハイパワー持久系であるサッカーを選んでいた少年は何をすればいいのでしょうか。

皆と同じ練習をしていたら、速筋量の遺伝的少なさから「瞬発力」という点で劣る可能性が見えてきます。サッカーは団体スポーツですから、皆で同じことをやっていたら個人の特性の影響もあることでしょう。成長著しい選手に大人の目が集中してしまうことになります。

現在、サッカーやラグビーなどの団体スポーツでも、チームとは別の練習として、パーソナル指導を取り入れているところがあります。

団体スポーツで、全員練習で進んだ先には、向いている選手が自ずと残り、それ以外の選手はベンチを温めるだけになるかもしれません。

そもそも皆にチャンスがあるはずで、こうした現状を改善する意味でも、個の特性を伸ばす取り組みを、科学的データ(遺伝子検査)を取り入れながら始めている指導者が出てきました。


学生時代、皆んなと同じことをやっていても同じように「体が大きくならない」、または「足が速くならない」...または長距離になるとやたらに足が速い仲間の背中を見ながら、「マラソン苦手意識が芽生える」。野球で場外ホームランを放つ仲間を見て、「俺には真似できない..」、野球は好きだけど万年補欠など....辛い思いをされてきた方も少なくないでしょう。

【自身の例】

例えば自分の例でいうと、中学・高校時代は体育祭でリレーで選ばれることが多かったように思います。ただ陸上部に興味を持ったことはありませんでした。

マラソン大会では上位には入れないし、正直...できればやりたくない。当時学年で20位以内に入らないと丸坊主なんていう罰則もあり(今なら大問題になりますが)頑張ったが15位が限界。高校時代学校から八景の海の公園までのランニングもキャプテンだから走っているだけで、できればやりたくなかったのです。

部活では、バレーボールをやっていましたが、177㎝という身長が、中学であれば十分ですが、高校ではネットの高さも上がりますし、ジャンプ力で補う必要がありました。幸いトレーニングの結果が高く出たので、垂直跳び90センチ・ランジャン110センチ迄伸びたことは幸いでした。

もちろん今は飛べませんが(汗)、検査をした結果「ハイパワー瞬発系」だったことがわかりました。おーなるほどというわけです。どおりでマラソンが嫌いなわけです(笑)。

今回は、少年少女が(お子様が)運動遺伝子検査をした場合の活用方法を描いてみました。

次回は、大人になってわかった場合について書いてみたいと思います。





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